この記事はプロモーションを含みます。
霧島・えびの高原エクストリームトレイル、第14回大会のロングレースに出走してきました。地元では「霧えび」の愛称で呼ばれる大会です。
- 前日〜当日朝の過ごし方(宿泊・シャトルバス事情)
- レース展開とエイドの様子
- 心拍・パワーデータで振り返る「後半失速」の反省
- 使用した装備の実使用感
- 完走のためのコツ・トラブル対処

第11回はエイドのトイレ全制覇、第12回はリベンジ完走。そして3回目の挑戦となる今回……データに「前半飛ばしすぎ」をしっかり突きつけられました!
前回・第12回大会のレポートはこちらです。
【大会概要】第14回 霧島・えびの高原エクストリームトレイル
霧島・えびの高原エクストリームトレイルは、『国立公園 霧島』の登山道、歩道、林道を走る大会です。
※ショートコースの概要は省略しています。
| 大会名 | 第14回霧島・えびの高原エクストリームトレイル |
|---|---|
| 開催日程 | 2026年7月19日(日) |
| 種目 | ロング(GPS実測:約63.8km/累積標高:約2,800m)スタート:AM5:00 |
| 制限時間 | 14時間 |
| 開催場所 | スタート・ゴール … えびの高原 |
| 公式サイト | https://universal-field.com/event/kirishima-ebino-extr/ |
前回出走した第12回大会と比べると、コース変更があり、トレイル区間の比率が増えたと感じました。

「走らされる林道レース」から、少し「山のレース」に寄った印象!でも下り基調で脚を削られる本質は変わりません。
大会前日|宿泊とシャトルバスが命運を分ける
前日は、えびのIC近くの「ホテルAZ」に宿泊しました。部屋のマットが固く、あまり眠れませんでした。
会場行きのシャトルバスは深夜2:50発の1本のみ。ホテルを深夜1:50に出発し、バス停まで車で20分というスケジュールで、正直かなり過酷。
会場近くの「えびの高原ホテル」に宿泊するか、駐車場を確保しないと、万全の状態でレースに臨むのは難しいと感じます。バスは山道で揺れるため、車酔いする人が多数いました。積極的にはおすすめできませんね。

宿と駐車場は争奪戦!エントリーと同時に確保するのが正解です。
ホテルAZにはトレラン参加者と思われる宿泊客が多く、隣接するステーキ店は人気店でした。行くなら17時台がねらい目です(それでもギリギリでした)。スタッフが少なく、食事が出てくるまで時間がかかる点は注意が必要です。

前日の準備|ジェルの本数と収納場所を先に決めておく
前日の準備では、行動食ジェルの本数チェックとザックへの収納場(摂取タイミングを考えた配置)、そして睡眠時間の確保を意識しました。食事は肉中心にし、就寝は20時。

バスの時間から逆算すると、20時に寝ても睡眠は数時間……。前泊組は「いかに早く寝るか」が勝負!
おく
【大会レポート】レース展開|前半は抑え、後半は湖を目指す我慢の展開
スタート時は雨でした。気温は寒くも暑くもなく、ちょうど良い感じでした。
序盤は、ロードの下り区間でペースを上げすぎないことを意識しました。
……意識していたつもりでしたが、後からデータを見ると最初の5kmは約6:20/km。25km通過は事前計画より約1時間も速い進行でした。この貯金が後半の借金になります(詳しくは後述)。

霧えび恒例、走りやすい下りで「走らされる」やつです!分かっていても抑えられない……。
エイドは、どこも大きな混雑はありませんでした。ただ、正直に言うとスポーツドリンクの味がイマイチで、補給の中心はフルーツになりました。

30〜35km|気持ちよく攻めた下りが、後半の伏線に
30km過ぎの下り区間は、自分でも驚くほど脚が動きました。約300mの下りを平均5:20/kmで駆け下り、レース中いちばん気持ちのいい時間帯!
……でしたが、事前方針は「下りで大腿四頭筋を削らない」だったはず。この快走の直後から、心拍・パワーが静かに落ち始めます。
一番きつかった区間|最後のエイドから湖が見えるポイントまで
データ上もここが最大の失速区間でした。標高差約480mの登りに1時間以上。ペースは約15:00/kmまで落ちました。苦しくて心拍が上がるのではなく、脚が動かず心拍が上がらない状態です。

登っても登っても稜線が見えない……。湖が視界に入った瞬間の安堵感は忘れられません!








関係者の皆様、ありがとうございました!
トラブルと対処|足つり対策に「カラシ」を初投入
足つり対策として「カラシ」と「コムレケア」を携帯しました。本来はマスタードを使う予定でしたが、近所のスーパーになく、カラシで代用しました。
海外のウルトラ界隈で知られる「マスタードを口に含むと足つりに効く」という対策の代用です。
レース中盤以降、攣りそうな感覚が出るたびに、舌の上にカラシを乗せて口腔を刺激。レース全体で4〜5回使用し、本格的な足つりに発展することなく走り切れました。足つりから意識をそらせた感覚がありました。
ただ、正直に言うとカラシの味自体がイマイチで気持ち悪くなった気もします(バス酔いの影響もあったかもしれません)。

次回は本来のマスタード(チューブタイプ)で再検証します!行動食と同じで、必ず練習で試してから本番投入がおすすめ。
足つり対策はこちらの記事にまとめています▼
水分は1Lで足りたが、ジェルの補給量は不足していた
水分は1L+エイド補給で十分でした。予備の500mlボトルも携帯しましたが、使わずに済んでいます。
補給はジェルを1時間に1本。ただ、振り返るとこれでは不足でした。1本約100kcalとすると毎時100kcal程度。後半の失速には、この補給不足も絡んでいたと考えています。

ウルトラの目安は毎時200〜300kcal。「1時間1本」では全然足りませんでした……反省!
データで振り返る|後半の失速は「心肺」ではなく「脚」だった
今回はCOROSのデータをじっくり振り返ってみました。同じ失敗をしたくない方の参考になれば!
※匿名運用のため、タイムは載せずペースは概算表記としています。
5kmごとの推移|25kmを過ぎてからペースが落ち続けた
| 区間 | ペース(概算) | 心拍 | パワー | 獲得標高 |
|---|---|---|---|---|
| 0-5km | 約6:20/km | 151 | 132W | +22/-326m |
| 5-10km | 約8:15/km | 156 | 150W | +287/-197m |
| 10-15km | 約8:30/km | 151 | 147W | +282/-135m |
| 15-20km | 約8:10/km | 156 | 129W | +169/-287m |
| 20-25km | 約10:00/km | 158 | 113W | +211/-461m |
| 25-30km | 約12:30/km | 159 | 113W | +368/-221m |
| 30-35km | 約5:20/km | 156 | 147W | +0/-306m |
| 35-40km | 約10:15/km | 155 | 124W | +256/-25m |
| 40-45km | 約9:10/km | 146 | 118W | +164/-165m |
| 45-50km | 約10:45/km | 149 | 89W | +108/-299m |
| 50-55km | 約11:15/km | 145 | 119W | +317/-69m |
| 55-60km | 約15:00/km | 141 | 108W | +481/-150m |
| 60km-ゴール | 約10:15/km | 148 | 112W | +160/-187m |
前後半の比較|ペースは21%落ち、心拍は9bpm下がった
| 指標 | 前半(0-32km) | 後半(32km-ゴール) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 平均ペース | 約8:45/km | 約10:35/km | 約21%低速化 |
| 平均心拍 | 156 | 147 | -9bpm |
| 平均パワー | 129W | 113W | -12% |
| ケイデンス | 138spm | 125spm | -9% |
注目は心拍です。後半のほうが登りが多いのに、心拍は9bpmも下がっています。
つまり「心肺が限界で苦しかった」のではなく、脚の局所疲労で出力そのものを作れなくなっていた、というのが今回の失速の正体でした。

【吹き出し】アシタカ:前半の高強度×補給不足のダブルパンチ!63kmだから押し切れましたが、100kmなら確実に破綻していた配分です……。
装備の使用感|実際に使ってみてどうだったか
次のレースに向けて|100kmの課題は「我慢する走り」
今年5月に完走したASO VOLCANO TRAIL(110km)は、平均心拍132の「抑えた走り」で最後まで動けました。今回は平均心拍151の「攻めた走り」。
63kmを速く走り切る走りとしては成功でしたが、100km・100マイルという次の目標に向けては「気持ちよく走れるときこそ我慢する走り」が課題です。
装備の使用感|擦れゼロのT8と、下りで安心のアルトラが当たり
今回の装備で使用したアイテムをまとめました。
| 部位 | アイテム |
|---|---|
| ウェア | ノースフェイス ノースリーブ |
| パンツ | T8 シェルパンツショーツ |
| インナーパンツ | T8 アンダーウェア |
| インナー | ファイントラック インナー |
| ソックス | フーチャー |
| シューズ | アルトラ ティンプ6 |
| ザック | サロモン センス |
| 補給食 | ワラビートなど |
| 帽子 | ノースフェイス |
| ヘアーバンド | ニューハレ |
| サングラス | AirFly(エアフライ) |
| ヘッドライト | Ledlenser(レッドレンザー) |
ザック:サロモン SENSE PRO 6L|63kmでも収納力とフィット感は十分

収納力は十分、フィット感も満足で、気になった点は特にありませんでした。
ウェア:ノースリーブ+T8 シェルパショーツ|63km走って擦れはゼロ

暑さは感じましたが、脇が空いたノースリーブとT8 シェルパショーツの組み合わせがお気に入りです。ショーツ側の収納も十分でした。63km走って擦れは全くなく、T8のアンダーウェアの実力を再確認しています。
ノースリーブ
ベースレイヤー
ショートパンツ
アンダーウエア
シューズ:アルトラ ティンプ6
トレイル比率が増えたコースでも、クッションとグリップのバランスが良く、下りも安心して踏めました。
サングラス:AirFly(エアフライ)|雨とザックの揺れでもずり落ちない
雨のスタートとなった今回も、AirFly(エアフライ)を着用しました。鼻パッドがない独自構造のため、汗や雨で顔が濡れてもずり落ちません。下りでザックが揺れる場面でも位置が変わらず、かけ直す動作が一度も必要ありませんでした。
詳しい使用感は、別記事にまとめています。
行動食:「ワラビード」のレモンがうまい

レモン味はさっぱりしていて好みでした。もちもちとした食感が新鮮で、甘さ控えめな点も良かったです。
誰でも実践できる!第14回大会から学んだ完走のコツ
今大会を走って感じた、完走のためのコツを整理します。
- 暑熱順化をしてから臨む:7月開催のため、事前に暑さへ体を慣らしておく
- 宿泊は会場近く、または駐車場確保が最優先:深夜バス+車酔いのリスクを避ける
- 前日は20時就寝を目標に:バス組は睡眠時間が数時間しか取れない
- 序盤のロード下りで飛ばさない:前半の貯金は後半の借金。データが証明済みです
- 下りで気持ちよく飛ばせる区間ほど要注意:大腿四頭筋を温存する
- 補給はジェル1時間1本では足りない:毎時200kcal以上を目安に。エイドのフルーツも積極活用
- 好みの味のドリンク粉末・ジェルを持参する:エイドのスポドリが口に合わない可能性あり
- 水分は1Lをベースにする:晴天・高温なら+500mlで余裕を持たせる
- 足つり対策は事前に自分で試しておく:カラシ/マスタード、コムレケアなど
よくある質問(FAQ)
Q. ロングの距離と累積標高は?
A. 第14回大会のロングは、GPS実測で約63.8km・累積標高約2,800mでした。コース変更により、以前よりトレイル区間の比率が増えた印象です。
Q. 会場へのアクセス方法は?
A. シャトルバス(深夜発・本数限定)、大会駐車場、会場近くの「えびの高原ホテル」宿泊の3択です。バスは山道で揺れが激しく車酔いのリスクがあるため、可能なら宿泊または駐車場確保をおすすめします。
Q. 水分はどのくらい必要?
A. 私の場合、雨・涼しめのコンディションで1L+エイド補給で足りました。晴天・高温の年は1.5L程度を目安に余裕を持たせると安心です。
Q. 足つり対策の「カラシ(マスタード)」は効果がある?
A. 私は攣りそうな感覚が出るたびに口に含み(計4〜5回)、本格的な足つりには至らずに完走できました。ただし味が苦手だと気持ち悪くなる可能性もあるので、必ず練習で試してから本番投入してください。
まとめ|霧えびの完走は前日の宿泊戦略で決まる
3回目の霧えびは、「前半の抑制」と「補給量」という古典的な課題をデータに突きつけられたレースでした。それでも、湖が見えた瞬間の景色は最高です。
レースそのものと同じくらい、前日の宿泊・移動戦略が完走を左右する大会です。これから出走する方は、エントリーと同時に宿と駐車場の確保を進めることを強くおすすめします。
この記事が、完走の役に立てば幸いです。
トレイルの足跡